時計用語の基礎辞典
説明文中の用語などについて、
またアンティークウォッチによく使われる用語についてまとめました。
ただし、あまりにディープな用語は網羅してません。
また、外国語の読み(発音)については、日本語での完全な表現は
不可能ですので、微妙に異なる表記が数種存在します。



50音順 それぞれにジャンプ
あ行   か行   さ行   た行   な行
は行   ま行   や行   ら行   わ行



あ行

アウターケース
        二重ケースの時計の、外側のケースをいいます。

アッセイオフィスマーク
        イギリスの銀製品などで、検定が行われた都市を示すマークです。
        ロンドン、エジンバラなど、それぞれ特有のマークがあります。
        タウンマークとも言います。

アップライト
        文字盤上のインデックスなどを、プリントではなく、立体に植字したものです。

アラーム  指定した時間になると、音を鳴らして知らせる機能です。

アンクル  錨の形に似た部品で、ガンギ車テンプの間に位置し、テンプを往復運動させます。

アンチマグネチック
        耐磁性能の事です。
    

アンティークウォッチ
        アンティークは厳密には1世紀以上経過したものを言いますが、
        時計では、ある程度古いものはアンティークと呼んでしまうようです。
        腕時計が出現したのが約1世紀前なので、その基準では、
        アンティークの腕時計はほとんどなくなってしまいますね。

石      時計の機械の軸受けなどに使われる、摩耗を防ぐための石です。
        15石というのは、それが15個使われているという事です。
        ルビーなどが主に用いられます。

インダイヤル
        文字盤の中に配置された小さなダイヤルの事です。
        クロノグラフ積算計などがそれにあたります。
        

インデックス
        1,2,3・・・・12などの数字部分をインデックスと呼んでいます。
        アラビア数字、ローマ数字、トルコ数字などがあります。
        また、数字ではなくバーやドットが使われているものもあります。

インナーケース
        二重ケースの時計の、内側のケースをいいます。

ウォッチペーパー
        ダブルケースの懐中時計などで、アウターケースの内側に挟まれた、
        販売店や修理記録を書き示した紙の事です。

ヴェルメイユ
        銀に金メッキを施した素材の事です。

ウルフティース
        狼の牙という意味で、歯車の歯が三角形ではなく、牙のような形をしているものです。

雲上時計  おいそれとは手が届かないような、高級なメーカーの高額な時計の事です。
        雲の上では手が届きません。

永久カレンダー
        いちいち調整する事なく、月、日、曜日が正確に刻まれる時計の事です。
        構造が複雑なので、とても高価です。通常のトリプルカレンダーとは違います。

エクステンションブレス
        ブレスレットそのものが伸縮するものをいいます。
             

エト(干支) 文字盤の事です。1〜12の数字に干支をあてはめた事から、
        文字盤をエトと呼ぶ事があるようです。

エナメル  ガラス質の被膜で、文字盤や、ケースの装飾に使われます。
        文字盤の場合、エナメル=七宝セト引き陶製ポーセリンホウロウなど。

エボーシュ 半完成の機械の事です。これをメーカーなどに納め、メーカーが最終的に仕上げます。

エングレーブ
        施された彫金の事です。ケースや機械に彫りを施す職人をエングレーバーといいます。

エンジンターンド
        機械で彫り込み装飾をしたもの。
        エンジンターンドベゼルはアンティークロレックスに見られますね。

エンドストーン
        テンプの受け石部分のキャップジュエル

オクタゴン 8角形の事です。たまに8角形の時計があります。

オートマタ(オートマトン)
        機械仕掛けで動くからくりの事です。

オーバーホール
        分解掃除の事です。ばらして洗浄し、組立、注油をします。3〜5年に1回くらい。

オーバル  楕円形の事です。

オープンフェイス
        表蓋のない時計(懐中時計)の事です。
        蓋付きには、ハンターケースハーフハンターケースなどがあります。

音叉時計  テンプの振動ではなく、音叉の振動で動く時計です。
        代表的なものにブローバのアキュトロンがあります。

恩賜時計 天皇から頂いた時計の事で、恩賜と刻んであります。
        功績のあった人や、士官学校の優秀な生徒などに配られたものです。

か行

鍵巻き   文字通り鍵でぜんまいを巻く時計です。
                

角金    1930〜50年代頃のアメリカンウォッチで、金色、角形のものをこう呼びます。

飾り針   ルイ15世?16世?様式の装飾的な針をいいます。
                        

カボッションカットを入れずに丸く仕上げた宝石の事です。リューズなどにセットされる事があります。

カラフ    クロノグラフの古い言い方です。
                        

       ケースの事を日本語でこう言います。

冠型脱進機
        バージ脱進機の事です。部品の形が王冠の形に似ているため、こう呼ばれる事があります。

ガンギ車  テンプの調速に、一定の衝撃を与える歯車。小さな鋸のような形をしています。
        アンクル式であればアンクルに、シリンダー式であれば、直接テンプに力を与えます。

緩急計   ひげぜんまいの長さを調節して精度を出すためのパーツです。

キャップジュエル
        穴のあいた軸受けの石に被せるようにされている石です。

キュベット 内蓋の事です。

ギョーシェ(ギロッシュ、ギロッシェ)
        ダイヤルベゼルなどに規則的で美しい彫り模様を入れた装飾の事です。

ギロッシュエナメル
        ギョーシェ地に透明エナメルを焼き付けて作ったとても綺麗な装飾です。
        エナメルの色合いの美しさと彫りの美しさの両方が味わえます。
        シャンルベとも言います。

金張り   金の薄い板を地金に圧着させたものです。
        厚いメッキを金張りといってしまう事もあるようですが。

クォーターリピーター
        任意の時間に、現在時刻を15分単位まで音で知らせる機能です。
        分単位まで知らせるものをミニッツリピーターといいます。

鎖引き   ぜんまいの力を鎖を使って伝える機構を鎖引き(チェーンフューズ)といいます。
        鎖をルーペで見ると、ちょうど自転車のチェーンのようになっていて驚きます。

クッションケース
        少し膨らんだ四角(クッション形)のケースをいいます。

クラウン脱進機
        バージ脱進機の事です。部品の形が王冠の形に似ているため、こう呼ばれる事があります。

クラック   ひび割れの事です。

グランソヌリ1時間ごとに時を、15分ごとに時と分を音で告げます。

グランドコンプリケーション
        複雑機能が複数組み合わさった超複雑時計の事です。
        ものすごく高価で、有名メーカーのグランドコンプリケーションは億の値が付く事もあります。

クロノグラフ時間計測機能の付いた時計の事です。

クロノメーター
        もともとはクロノメーター脱進機搭載の時計の事を呼んだのでしょうが、
        現在はクロノメーター規格に合格したものをこう呼びます。
        アンティークウォッチの場合は、ただクロノメーターと書いてあるだけのものもあります。

クロワゾネ 有線七宝の事です。盤上に金属の薄いリボン線で輪郭をとり、
        それぞれに色分けしてガラスを焼き付け、最後に研ぎ上げて作ったものです。
        ものすごく時間と手間がかかります。高価です。
 

計算尺   回転式のベゼルなどに目盛りを刻んで、計算、燃費などを算出するものです。

ケース   日本語で言うと「側」で、機械を収めた本体部分です。
        時計を入れる箱の事ではありません。

献辞     プレゼントや表彰などで贈られた時計の裏蓋や内側などには人名や日付、添える一言などが
        彫り込まれている事がありますがこれらを献辞といいます。

剣引き剣回し
        ベゼル脇のレバーを引き出して時間合わせをする機構です。
        レバーセットとも言います。

香箱     ぜんまいを収めたパーツの事です。

コート・ド・ジュネーブ
        機械の地盤などに縞状に仕上げが施してあるもので、
        ジュネーブウェーブともいいます。

ゴリアテ  巨人時計という感じでしょうか、大型の時計の事をこう呼ぶ事があります。

ゴールドフィルド
ゴールドプレイテッド
        よく、金張りとメッキの違いと言われますが、
        金張りの時計にも、両表記のものが存在し、年代や国、また各メーカーによって、
        解釈や表記が違うと思われるので、非常に分類しにくいです。
        また、何をもって金張りと定義するのかも様々でしょう。

コンプリケーション
        時計の機能だけでなく、複雑な機構の付いた物です。
        身近なところではクロノグラフなどがありますが、
        やはり、リピーター永久カレンダートゥールビヨンは、
        憧れのコンプリケーションウォッチでしょう。

さ行

サイクロップレンズ
        日付を見やすくするための拡大レンズです。日付部分だけポコッと盛り上がっています。

サイドプッシュ
        リューズ脇のプッシュボタン(ダボ)を押して時間合わせをする時計です。
        一般にダボ押しと言われます。

サボネット 両蓋式の時計の事です。ハンターケースともいいます。
 

ジーエムティー(GMT)
        グリニッジ標準時。
        また、第二時間を表示できる機能をこう呼んだりします。

シースルーバック
        裏蓋がガラス張りになっていて、中の機械が透けて見える事です。

姿勢差   寝かせた場合と立たせた場合など、時計の姿勢によって起こる誤差の事です。
        

七宝     ガラス質を炉で焼き付けたものです。
        ケースの装飾や文字盤などに用います。

自動巻き  時計に内蔵されたローターの回転によって、自動的にぜんまいが巻き上がる仕組みの時計です。

ジャイロマックステンプ
        パテックやピゲなどの一部の時計に使われる、特殊なテンプです。
        テンプ部のC形のネジを回して誤差の調整などをします。

ジャンピングアワー
        一時間に一回、小窓表示の時間が瞬時に変わる機能です。
        レトログラードの針のフライバックをこう呼ぶ人も、一部いるようです。
         

シャンルベ ギョーシェ地に透明エナメルを焼き付けて作ったとても綺麗な装飾です。
        エナメルの色合いの美しさと彫りの美しさの両方が味わえます。
        ギロッシュエナメルとも言います。

ジュネーブウェーブ
        地盤などに縞状の美しい仕上げが施された状態をいいます。
        波のように見えるからこう呼ばれるのでしょうか。
        コート・ド・ジュネーブともいいます。

ジュネーブシール
        25日間の厳しい試験に合格したものだけに刻印されるマークです。
        

商館時計 明治の頃、輸入商社(商館)が注文して、商社のマークを刻印して販売した時計です。
        銀側ダボ押しで、内蓋がスケルトンのものが多いようです。

シリンダー式
        1800年代後期の頃の時計に見られる機構で、ガンギ車が直接テンプに力を伝え
        動かすもので、精度的には現行のものに比べるとそれほど正確なものではありません。
        アンクル式に比べれば、姿勢差も多少出ます。
                

シングルボタンクロノグラフ
        スタート、ストップ、リセット全てを1つのボタンで行うクロノグラフの事です。
        ワンプッシュクロノグラフと呼ばれる事が多いです。

スイープセコンド
        秒針が流れるように進む機構の事です。

スクエア  四角形の事です。ケースやプッシュボタンの形状の表現に使います。

スクリューバック
        ねじ込みタイプの裏蓋の事です。

スクリューロック
        時計の防水性を高めるために、リューズをねじ込みにしたものです。

スケルトン 表、または裏側から中の機械が透けて見えるものです。
        機械に彫りが入れてある場合もあります。

ステップセコンド
        秒針がクォーツのようにジャンプして動く事です。

スナップバック
        はめこみ式の裏蓋で、ポコ蓋とも言われます。

スピンドル式
        スピンドルとは糸巻き棒などを指し、バージテンプの形状が似ているから
        こう呼ばれるのでしょうか?
        バージ式の懐中時計をシュピンデル(スピンドル)タッシェンウーアとか言いますね。

スプリットセコンドクロノグラフ
        時間計測用の針が2本あって、2つのタイムが計れるクロノグラフです。
        実用というより、クロノグラフの高級機種の意味合いが強いです。
        値段も普通のクロノに比べ、高価です。

スモールセコンド
        秒針が独立して配置されているものです。
        通常は6時の位置にありますが、まれに3時や9時の位置のものもあります。

世界三大ブランド
        パテックフィリップ、バセロンコンスタンチン(ヴァシュロンコンスタンタン)、オーデマピゲの事です。

積算計   普通は、クロノグラフの12時間計や30分計など、時間の積算表示をいいます。

セト引き   ガラス質の釉薬を炉で文字盤に焼き付けたものです。
        衝撃には弱いですが、変色などの劣化はしにくいです。
        同じような意味で、エナメル七宝ポーセリンホウロウなどの言い方があります。

センターセコンド
        秒針が中心軸に付いているものです。

た行

ダイヤル  文字盤です。言うまでもないですね。
                    

ダイヤモンドエンドストーン
        エンドストーンにダイヤモンドが使われているものです。

タウンマーク
        イギリスの銀製品などで、検定が行われた都市を示すマークです。
        ロンドン、エジンバラなど、それぞれ特有のマークがあります。
        アッセイオフィスマークとも言います。

タキメーター
        1キロを何秒で走ったかで、速度を割り出す目盛りです。
        クロノグラフベゼルに付いている事が多いです。

ダブルケース
        二重になったケースの事です。古いバージの懐中時計に見られます。
        ペアケースともいいます。

ダブルネーム
        メーカー名以外に、販売店や他のメーカーなどを併記したものです。
        最近ではロレックス&ティファニーなどが有名です。
        

ダボ押し  リューズの横のプッシュボタンを押しながら、時間合わせをする時計です。
        サイドプッシュとも言います。

チェーンフューズ
        鎖引きの事です。ぜんまいの力を鎖を使って伝えます。

チップ    瀬戸引きの文字盤などの欠けをチップと言います。

チラネジ  古い時計のテンプに付いている小さなネジです。
        一部を除いて、現行のほとんどの時計のテンプには付いていません。

ツノクロノ クロノグラフの中でも、2つのプッシュボタンが左右に角のように付いているもので、
        1970年頃のものに見られます。

デイデイト 曜日と日付の表示です。

デジタル  機械式で言うデジタルは、中で数字を書いた円盤が回り、
        小窓から時間を読みとるものです。

鉄道時計 鉄道を安全に運行するために使った業務用のポケットウォッチです。
        白文字盤にシンプルで見やすいインデックスです。

デッドストック
        在庫品のまま、使われる事なく現在に至ったものです。
        一般的に状態は極上です。

デミハンターハーフハンターの事です。

テレメーター光と音の伝わる早さの違いを利用して、距離を測る目盛りです。
        つまり、ピカッと光ってから何秒遅れで音が伝わるかでそこからの距離が分かります。
        多くはありませんがクロノグラフやストップウォッチに付いている事があります。

テンプ    機械式時計の心臓部です。この振動によって時間が刻まれます。

陶製文字盤ガラス質の釉薬を炉で文字盤に焼き付けたものです。
        衝撃には弱いですが、変色などの劣化はしにくいです。
        エナメルセト引き七宝ポーセリンホウロウなどの呼び名もあります。

トゥールビヨン
        テンプを支えるカゴごと回転させて、重力による誤差(姿勢差)をなくそうという、
        アブラアン・ルイ・ブレゲの発明です。
        

ドクターウォッチ
        スモールセコンドが大きく独立して配置された時計の事です。
        一般に角形です。脈を計るのに適していたからこう呼ばれるようです。

時計師   昔はメーカーではなく、それぞれの時計師達が、個人または工房単位で時計を作っていました。

トノー    樽形の事です。ケースの形を表現するのによく使われますね。

ドライビングウォッチ
        運転中に時計が見やすいように、手首のサイドに文字盤が来るようにした時計です。

トリプルカレンダー
        月、日、曜日の3つの表示がある時計の事です。

トリプルサイン
        文字盤、機械、ケースの全てに刻印または記名の入ったものです。

な行

斜斜子模様
    魚子模様?
(ななこもよう)
        懐中時計のケースによく見られる、放射状の格子模様。
        語源不明のため、どの字が正しいのか分かりません。
       

ナポレオンケース
        ハンターケースの蓋の真ん中がくり抜いてあって、閉じたままでも時間が読みとれるものです。
        ハーフハンターデミハンターとも呼ばれます。

南京虫    女性用の小さな時計を、こう呼んだ事もあったそうです。
        

は行

バージ    脱進機の種類で、1800年代前期ごろまでの時計は、この機械です。(一部を除き)
        

バネ棒   腕時計のベルトを取り付けるのに使う、文字通り、バネの入った棒です。
        これの取り付け、取り外しにはバネ棒外しという道具を使います。
         

ハーフハンター
        ハンターケースの蓋の真ん中がくり抜いてあって、閉じたままでも時間が読みとれるものです。
        デミハンターハーフサボネットナポレオンケースなどとも言います。

パリス環  腕時計のケースに、環が直接ろう付けなどで取り付けてあるものです。
        引き通しの皮ベルトか、皮を通してから皮の方を加工してベルトを付けます。
        戦前の時計に多く見られます。ワイヤーラグともいいます。

パルスメーター
        心拍数を計るための目盛りです。多くはありませんが、クロノグラフに付いている事もあります。

パワーリザーブ
        自動巻の時計で、ぜんまいの巻き残量を示したものです。

ハンド    時計の針の事です。いろいろな形、名称があります。

ハンターケース
        両蓋式の時計の事です。サボネットともいいます。

バンパー  半回転式の自動巻き機構の事です。

ひげぜんまい
        テンプに付いている螺旋状の細いパーツで、この調整によって、誤差の調整などをします。
        平ひげ、巻き上げひげ、提灯ひげなどがあります。

美錠(尾錠?)
        腕時計のベルトの留め金部分。バックルにあたるところ。

風防     文字盤、針を覆う、透明のガラス、またはプラスチック。

プチソヌリ 1時間に1回時間を音で知らせます。(プラス、リピーター機能付き?)

フュージー バージや鍵巻きイングリッシュレバーの機械に使われている機構で、ぜんまいがほどけるにつれ、
        力が弱くなるのを解消するためのものです。円錐滑車、均力車。
        螺旋状に溝が掘ってあって、ぜんまいの力を常に一定に伝えます。

フライバッククロノグラフや、レトログラードの時計などで、瞬時に0位置に針が戻る事です。

ブルースチール
        スチールに熱を加えて、表面に酸化膜(?)を作り、仕上げたものです。
        美しい青色なだけでなく、これをすると錆も出にくいです。針によく用いられます。

フレキシブルラグ
        可動式のラグの事です。

ブレスレット金属製のバンドの事です。

ブロードアロー
        イギリス軍の軍用品であった事を示す、矢印のようなマークです。

分解掃除  機械をばらして洗浄し、組立、注油を行います。オーバーホールとも言います。
        3〜5年に一度は必要な作業です。

ペアケース 二重に時計を覆うケースの事です。ダブルケースともいいます。

ベゼル   風防の周りのリング状のパーツの事です。

ペルラージュ
        地盤や裏蓋内側などによく使われる装飾で、
        回転する小さなやすりを少しづつずらして押しつけ、
        鱗状の模様に仕上げたものをいいます。

ポインターデイト
        小窓表示ではなく、文字盤の外周に書かれた日付を、針で示す機構です。

ホウロウ(琺瑯)文字盤
        ガラス質の釉薬を炉で文字盤に焼き付けたものです。
        一般的に白が多いです。同じような意味で、エナメル七宝陶製ポーセリンセト引きなど。

ポコ蓋   ねじ込みではなく、はめ込み式の裏蓋です。

ポーセリンダイヤル
        ガラス質の釉薬を炉で文字盤に焼き付けたものです。
        一般的に白が多いです。同じような意味で、エナメル七宝陶製ホウロウセト引きなど。

細首    1800年代頃の懐中時計に見られる、竜頭を支える管の部分が細長いものです。

ポリッシュ 研磨の事です。また、ピカピカな状態、仕上げ。

ホールマーク
        金、銀などの品位を示すマークです。
        イギリスの時計の場合には、年代を示すマーク、また、検定事務所の所在を示すマークもあります。

ま行

マニュファクチュール
        自社一貫生産ができるメーカーをいいます。
        しかし、全てのモデルを完全に自社生産しているメーカーはほとんどありません。

見えテンプ 文字盤側から、テンプが見えているデザインの時計です。
        一般的には文字盤の下部が切り取られてその部分にテンプが配置されています。
        デザイン的な意味合いが強いです。
        

ミニッツリピーター
        任意の時間に作動させる事で、分の単位まで現在時刻を音で知らせる機能です。
        とても高価です。

ミントコンディション
        一般に状態がとても良いものをミントコンディションといいます。

ムーブメント時計について言う場合には、機械の事です。

ムーンフェイズ
        現在の月の状態を表示する機能です。MOON PHASE(月の状態)と書くらしいですね。

盲人時計  風防を開けて、直接針を触って時刻を知る時計です。ブラインドマンウォッチ。

モノプッシャー
        1つのプッシュボタンで操作を行うものです。クロノグラフなど。

や行

有線七宝 盤上に金属の薄いリボン線で輪郭をとり、それぞれに色分けしてガラスを焼き付け、
        最後に研ぎ上げて作ったものです。ものすごく時間と手間がかかります。高価です。
        クロワゾネとも言います。
 

8日巻き  ぜんまいをいっぱいに巻くと8日間動きつづける時計です。ヘプドマスなどが有名ですね。

ら行

ラウンドケース
        丸形のケースの事です。

ラグ     腕時計で、ベルトを取り付けるための足のようになった部分です。

ラトラパンテクロノグラフで、計測用の針が2本あって2つのタイムが計れるものです。
        一般的にはスプリットセコンドクロノグラフと言います。
        

ラプセ(レプセ、リポセ、他)
        ケースを内側から叩き出して形を浮き彫りにした細工の事です。
        神話などがモチーフの事が多いでしょうか。
        

リダン    文字盤を塗り替えたり、ロゴやインデックスなどをプリントし直したものです。
        復元の為のものから、変造にあたるものまであります。

リピーター 現在時刻を音で知らせる機能です。
        お店では、何度も来てくれるお客さんの事ですね(笑)。

レギュレーター
        時針、分針、秒針が独立して配置されている時計の事です。
        緩急計の事もレギュレーターと呼びます。

レクタンギュラー
        角形のケースの事です。

レトログラード
        針が一周せずに、ある程度のところまで進むと瞬時に0位置に戻り、また運針し始めるものです。
        

レバーセットベゼルの横のレバーを引いて時刻合わせをする方式の事です。剣引き剣回しとも言います。

レピーネ   リューズ側に12がくる様式の事です。オープンフェイスの懐中時計がこれにあたります。
        ハンターケースハーフハンターはリューズ側に3がきます(トルコ時計はハンターでもレピーネ)。

ローター  自動巻の時計で、ぜんまいの巻き上げのための重りの事です。
        ローターが回転する事でぜんまいを巻き上げます。

わ行

ワンプッシュクロノグラフ
        スタート、ストップ、リセット全てを1つのボタンで行うクロノグラフの事です。






        古時計の館 TOPに戻る