現在も生産されており、最も数も多くオーソドックスな機械です。腕時計はほぼ全てこのタイプです。
懐中時計もここ100年くらいはほとんどこれです。
(違うとすればそれはピンレバー式です)
1世紀を経て今も作り続けられているというのは、普通に使う時計の機械としては、ほぼ完成したと言えると思います。普通の時計から超高級品までアンクルの機械は使われています。



両側についた石が交互にガンギを受け止め、テンプの振り石によってアンクルが傾き、ガンギが一進みする時に、解放されたガンギの歯が石の断面部分を押しやることでテンプに力を与えます。
その反動で戻ってきたテンプの振り石がまたアンクルを動かし、それによってまた解放されたガンギが石を押して力を与える。
この繰り返しによって時計は動いていきます。



  
テンプを外した状態と、テンプの写真。



   
一番左がノーマルのアンクルです。
その他にバランスを取るための突起が付いているものがたまにあります。

一番右の形状のアンクルはパテックなどの古い機械に使われている事があり、
ムスターシュアンクルとよばれています。(mustacheは口髭という意味)

アンクル軸の部分に正確に重心があるのがよいという事から
このような突起物が付けられたのでしょう。




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